アイデア依頼主島松枝里さん柳川市 株式会社島松 |
アイデア提供者MGママのおもい |
伝統的な寝ござに新しい風を!
みなさんは、「寝ござ」と聞くと、どのようなイメージを持たれますか? 「なんとなく地味な色味で、ホームセンターに雑然と積まれている」「暑苦しい夏の夜なんかに使うけど、それ以外は押し入れにしまいっぱなし」「おじいちゃん、おばあちゃんの家にある」など、あまりおしゃれな印象は持っていないという人が多いのではないでしょうか。そんな現状に対して挑戦を仕掛けた女性がいます。福岡県柳川市でい草製品の製造販売を行う株式会社島松の、島松枝里さん。島松の社長の娘として生まれた枝里さんですが、一度京都で就職したあと、Uターンをして家業に携わっています。今回、20代、かつ女性という業界では稀有な存在として、い草製品に新しい風を吹き込む新商品開発をBlabo!と行いました。
女性のアイデアから生まれたヨガマットサイズの寝ござ
い草の文化を、若者にも伝えたい、気軽に生活に取り入れてほしいと願っていたという枝里さん。 「よく行くインテリアショップに『い草』特集コーナーが。この夏使ってみたい、贈ってみたくなる商品って?」というお題をBlabo!に投げかけたところ、日本全国から数百個のアイデアが集まりました。その中でも、とくに注目を集めたのが主婦であるMGさんの「Yogaマット」です。実はこれ、い草の特長を最大限に活かすアイデア。ヨガで身も心もリラックスしたい時だからこそ、い草の通気性や空気浄化、森林浴効果などの機能が最大限に活かせます。普段から寝ござをアウトドアに使うという枝里さんも、この発想には今までにない可能性を感じたそう。
い草=伝統工芸品のイメージが強くて、室内のインテリア関連の商品が多かったので、このアイデアは「なるほど!」と感動しました。私自身アウトドアにはまっていて、車に寝ござを積んでいます。そんな風にござを使うシーンをもっと増やしていきたいと思っていたので、ヨガマットのようにくるっと丸めて専用ケースで運べるのはいいですよね。
MGさんの声をもとに、さっそく開発に取り掛かった枝里さん。今までの寝ござでは考えられなかったヨガマットのサイズ、床に敷いても痛くないクッション性、くるっと丸められる柔軟性を追求し、試行錯誤を重ねます。伝統的な文化と、若い人にも愛されるファッション性を兼ね備えた商品にしたいという思いから、福岡県柳川市に伝わる掛川織りの縞模様をモチーフにしたオリジナルデザインで織り上げました。
日本ならではの「い草」らしさをどうやって表現するか、とても苦労しました。今回の開発を通して、これまで伝統工芸として職人さんが築いた技術と知恵を、どのように現代に残していくか、考え直す良い機会になりました。今まで 使ったことないという若い世代の方や女性に「いいよね!」と言ってもらえるものができたと思っています。
天然素材「い草」の香りが心地よい、ヨガマットサイズの寝ござは、桜、紫陽花、銀杏、柊の4色展開。九州はもちろん、全国のセレクトショップ等で取り扱いを予定しています。東急ハンズ渋谷店では、3月12日からを販売を開始していますので、ぜひ手に取って、新しい寝ござの魅力を感じてみてください!