その商品は心の底から自分が買いたいと思えるモノかーー高橋晋平さんに聞くアイデア発想のコツ(中編)

20170215201013 blabo  resized
Blabo!編集部
2017.01.04

『問題解決ドリル』の発売を記念して、おもちゃ開発者であり、アイデア会議のプロとしても知られる株式会社ウサギ代表取締役の高橋晋平さんに発想の仕方や商品開発の方法についてお話を伺いしました。

プロフィール: 高橋晋平。株式会社ウサギ代表取締役。おもちゃ開発者であり、国内外335万個販売のヒット玩具『∞プチプチ』や『∞エダマメ』などの開発に携わる。現在はアイデア・コークリエイターとして、様々な企業のチームと、アイデア会議を用いた商品・事業開発を行っている。著書に『アイデアが枯れない頭のつくり方』(CCCメディアハウス)他3冊。

心の底からやりたいと思える企画に出会う

坂田: 高橋さんはアイデアから商品開発までのプロセスって整理できていますか?

高橋: 私のプロセスでは、まずチームメンバー全員に、アイデアが自然に出てくる人間になる訓練を徹底的にしてもらいます。アイデアはボツネタから始まるということを体得してもらったり、材料なくしてアイデアは出ないことを共有してメモ魔になってもらったりします。自分もほぼメモで救われるようなものなので、メモの大切さを理解してもらいますね。みなさん通常業務もあって忙しいので、発想のために大事な行動が癖にできるように時間をかけています。

坂田: なるほど。他には何かありますか?

3

高橋: 最も大切なのは、心の底からやりたいと思える企画に出会うことです。それこそが、他の多くの人にも求められる商品を開発する原動力だと考えます。でも、なかなかそこまでやりたいことを最初から見つけられる人はいません。

そこで、「アイデア会議」を使ってたくさんのアイデアをチームメンバー全員の力で作り、アイデアを拾いながらメンバーの気持ちを高めていきます。実際に、アイデアを形にすることになったら、通常業務にプラスされます。

自分が本当に買いたいものである、というのは絶対必要なことなんです。アイデアのネタをいっぱい出していって、面白いをやりたいに、そして買いたいにしていく。買いたいにしていく過程では、「本当に買うんだね?」とわざとプレッシャーをかけたりもします。このときに少しでもつまると本音ではないですから。

自分がターゲットでない商品をどう発想するか

坂田: 高橋さんがおっしゃる「買いたい」と思うものかどうかは大事なことだと思います。その考えも、自分にとって関係のあるものであれば可能だと思いますが、世の中に様々な商品があるなかで、自分にとって関係ないものでも、自分が買いたいかどうかで判断されますか?私の場合は、自分の関係のないものを開発するときはユーザーに聞くようにしているのですが。

高橋: それに関しては、私には得意分野と不得意分野があると思います。自分が興味のある領域なら問題ありません。女子向けの商品など、ターゲットが自分じゃない場合は、プレゼントしたくなるかどうかという判断をしています。

たとえば、女性向けのポーチのような商品でも、私には輝いて見えることがあるんです。女性向けなのに男性が買うものは最強ですよね。ターゲットの外に染み出しているんですから。女性向け商品であっても、プレゼントしたくなるかどうかという軸で、自分ごとにできる範囲です。

4

坂田: 自分がターゲットじゃなくてもほしくなる商品はどういったものですか?

高橋: パッケージが良かったり、「売れてます」とPOPが出て山積みにされていたら、ほしいと思いますね。そのときに買わなかったとしても、ちょっと買おうかなとか、プレゼントで誰かに買っていくか、といった考えをもたらしたとしたら、商品としては強い。

坂田: では、高橋さんが自分ごとにできない範囲というのもありますか?

高橋: 自分が現時点で苦手なのは、例えばクルマなど、買おうと思ったこともないし、誰かにあげる予定もない商品ですね。こういった商品については、買いたいかどうかで考えることができないと思います。なので私は、確信が持てる、自分が買うことがある分野の商品開発のみに携わっています。

坂田: 高橋さんが商品を買う際は、高橋さんなりの基準があって、生活者の本音に答えている商品、本音とソリューションが合っている商品を選んでらっしゃるのかもしれませんね。

高橋: その基準に通じるかもしれませんが、私はすべてのものは「モテたい」から買っていると思っているんですよね。モテる対象は、異性にかぎらず、友人、家族や同僚、上司などです。私たちは何かを買うときに、気づかないうちに他人の目を気にしているはず。オンラインでも、投稿してウケそうだから買いたいというのもあるでしょう。みんな必ず、モテるかどうかの価値基準で見ていると思います。

坂田: モテたい!ですか?

高橋: 「モテたい」というより「喜ばせたい」かもしれませんね。商品はモテたいと考えている人を捉えていけるとヒットすると思います。

坂田: 先程のお話だと、モテたいと思う対象を身近なところから広げていける人が、ヒット商品を生むことができる人なのかもしれませんね。

(後編に続く)

高橋さんが開催中のお題はこちら!

20161222165034 adobestock 117338161  resized

憂鬱な月曜を楽しみな曜日に変えよう!いったいどんな仕組みや考え方をすれば、月曜日が待ち遠しくなる?

高橋晋平 高橋晋平

今回、インタビューにお答えいただいた高橋晋平さんは、現在Blabo!でアイデア会議を開催中!高橋さんから教わった発想のコツを参考に、アイデアを出してみましょう!

シェアしてもらえるとうれしいです!

Btn pagetop