森を育てるために切った「育林材」の温もりと、森のメッセージを伝えたい!

神奈川県
2018.07.04

「育林材」って何?

みなさんは「育林材」ってご存知ですか?
実はこれ、森を育てるために間引きされた木材のこと。古くから日本では、人々が森の木を切って利用することで、森の健全性が保たれていました。しかし近年は、人の手が入らず、真っ暗になってしまった森林や、老樹が伸びきってしまった森が各地に存在しています。

そのような森で行われるのが「徐材」と言う作業です。適度に木を「間引き」し、太陽の光を森の奥に取り込むことで、新しい草木が生え、森を若返らせることができます。森を育てるため、健康に保つために切った木材が、そう「育林材」なのです。

木の温もりをお家でも!

そんな「育林材」を使って、キッチンやインテリアグッズを作っているのが、神奈川県、小田原にあるラ・ルースです。木の特性を踏まえながら、木の時計や木目がキレイなお皿やトレー、ステーショナリーグッズなど様々な商品を作っています。

今回ラ・ルースの相田さんが力を入れていきたいと考えたのが、「木を使うことで森を育てる」というメッセージが伝わる商品を作ること。小田原は観光地の箱根に近いこともあり、国内外の観光客の方に、手にとってもらえるような商品になるといいなというご希望がありました。

そこで、Blabo!で開催したのが「小田原の森から生まれた木の雑貨。手に取ると自然と木の大切さを感じられる商品って?」という企画会議です。

「身近」「使う」「触れる」「香る」「優しい」がキーワード

集まったアイデアはなんと133個。どれも素晴らしいアイデアだったのですが、相田さんは、「木を使うことで森を育てる」「木の温かさが伝わる」というコンセプトに従い、「身近」「使う」「触れる」「香る」「優しい」をキーワードにアイデアの選定を行ったそう。選ばれたのはこのアイデアでした。

神奈川県
シダー(杉)の自然の香りを活かしながら、長く使える商品だというところがいいですね。さらに防虫効果もあり、身近に使える商品だと思いました。タンスやクローゼットを開けるたびにシダーの香りに包まれるって、なんだか優しい気持ちになりますよね。

さらに、Blabo!では「小田原の森から生まれたシダーブロック。温もりとストーリーが伝わるネーミングとは?」という企画会議も開催し、ネーミングも募集しました。

相田さんが選んだのは、香りの「コロン」と、丸みをおびた形を表す「ころん」を掛けた、こちらのネーミングです。

神奈川県
まだ実際の商品はご覧になっていないのにもかかわらず、サンプルで作成した商品イメージにぴったりでした。

シダーの香りはもちろん、触れたときの滑らかさなどにもこだわり、見た目もおしゃれな商品になるよう試行錯誤を重ねてできたのが、こちらの商品です。

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シダーの香りで優しく衣類を守る自然の防虫剤「森colon」。思わず手にとってみたくなる“ころん”とした形がネーミングにぴったりですね。香りが弱くなったら、ヤスリで削れば末長く使えるエコでおしゃれな商品です。