生活者とフラットに話すのは刺激的。ハウス食品が生活者と共同で商品開発を始めたわけは?(後編)

ハウス食品
2016.11.04

Blabo!を活用したハウス食品の「MORE シチュエーションプロジェクト」では、全国の生活者からたくさんの本音とアイデアが集まりました。

みなさんからアイデアや気付きを募集する中で、シチューに対して抱えているモヤモヤが少しずつ明らかになっていきました。

集めた声から、ハウス食品はシチューを通じて新しい価値を提案をすることに。2016年9月から、Blabo!印のハウス食品シチューが全国のスーパーで買えるようになりました!

今回、「MORE シチュエーションプロジェクト」が始まり、生活者の本音を発見して、新しいユーザーへのコミュニケーションをつくるまでの舞台裏を、ハウス食品の宮戸洋之さんにお話をお伺いしました。

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商品開発に「正解」はない

坂田: 商品開発では、限られた期限のなかで調査をしながら、定量的に正解を選ぶというのが常識になってしまっているように感じます。ただ、そもそも答えなんてないですし、いろんな声のなかから、自分たちで気づきを得て、ちょっとずつ仮説を作っていくしかない。なので、共創プロジェクトでは、一回質問して終わりではなくて、対話して、議論を深めて、と少しずつより良くしていくサイクルを回すことで、当たる確率が高まっていくように設計しています。

宮戸: それはそうですね。すでにある仮説を検証するのではなく、仮説の仮説をつくっていくプロセスだと感じました。

坂田: あと、Blabo!でお題を掲載する上で、問いかけのデザインをしたじゃないですか。問いを作るプロセスについて、感触はどうでした?

宮戸: 調査と共創の違いを感じましたね。調査は、ある程度製品開発が進んだ段階で検証をするための質問を作ることが多いですが、共創の問いはまだ私たち側も答えを持っていないことを問いかけにするという新しい体験でした。

坂田: たしかに調査の質問とは違いますので、生活者が思わず参加したくなる問いをデザインするには、異なったアプローチが必要ですね。別にアイデアにも本音にも正解なんてないんです。それよりも一人の本音だったとしても異様に熱量があったり、発想が広がったりすることがあります。アンケートで50%が評価していたって市場に出したら売れないこともありますから、そうではなく自分の直感を信じたり、ユニークな視点を見逃さない力が大切です。

あと、宮戸さん、Blabo! でユーザーと一緒に考えてみてどうでした?

宮戸: 楽しかったです!本当はお客様の身近にある商品をつくっているわけですから、もっと日常的に生活者と会話をする機会を持たないといけないわけです。なので、一般生活者とフラットに話したりご一緒するのは、初めてのことでしたが刺激的でしたね。みなさんとウェブ上でやりとりして、かつ公開もするというのは今までなかった。ハウス食品のマーケティングにとっても大きな一歩だと思います。

坂田: そう言っていただけて嬉しいです!

宮戸: 社内のメンバーも、Blabo!ユーザーのみなさんと一緒に考えていくことで、一体感が生まれました。一体感が生まれたことで、商品開発からプロモーションまで、一貫性が生まれています。共創の取り組みもようやく商品化して一つカタチにできましたが、「More シチュエーションプロジェクト」なわけで、もっとシチュエーションを増やせるようがんばっていきたいです。生活者のBlabo!ユーザーの皆様、これからもよろしくお願いします。

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(対談終わり)

「MORE シチュエーションプロジェクト」を通じて生まれたBlabo!印のハウス食品シチューは、全国のスーパーで購入できます。

Blabo!で行われたみんなの企画会議で生まれた商品、ぜひ手にとってみてください!